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外反母趾

外反母趾は、足のアーチの破綻の結果です。

人の足は、骨・筋肉・靭帯によってアーチ状の形をしています。そのアーチの大まかな形は、踵と母趾・小趾の付け根の三点を結んでできた三角形が、風を受けて膨らんでいるヨットの帆の様に見えます。

そして、そのアーチは縦アーチ(外側内側)と横アーチ(前足部中足部後足部)があります。

体重(赤い破線の矢印)が加わると、距骨が内側に捻じれながら降下して(回内)、アーチ全体が低くなります。それを、靭帯や筋肉(特に長短腓骨筋と後脛骨筋)の緊張によって、アーチが低くなりすぎないように下支えしています。
ところが、何らかの原因で筋肉が弱化するとアーチを下支えする働きが弱くなり、靭帯が間延びして、距骨が過剰に回内します。

さらに、アーチ全体の低下が恒常的になり、結果として外反母趾が起こります。この時、人為的にアーチを下支えして外反母趾を改善するために、適切な靴の中敷きが必要となります。

また、距骨の過剰な回内により、脛骨が内側に捻られ(内旋)、膝にストレスが加わって、膝関節障害(痛み、腫れ、水が溜まる、曲げ伸ばしができないなど)を起こします。

それから、脛骨の内旋は大腿骨の内旋も引き起こして、同側の骨盤(寛骨)を前方に回旋させます。その際、同側の梨状筋や大殿筋を伸張させて、弱化を引き起こします。その影響で、仙骨や腰椎が歪んで,腰痛・坐骨神経痛や股関節の痛みを引き起こす可能性があります。

さらに、距骨の歪みは同側の大腰筋の弱化を引き起こして、腰椎の側彎や椎間板障害を起こす可能性があります。

また、腰や骨盤のみならず、同側の顎を開ける筋肉(外側翼突筋)の緊張を引き起こして、顎関節症を招く可能性があります。この場合、顎や歯だけを治療していても、顎関節症は改善しません。

住宅で言えば、基礎がしっかりしていないと、家の立て付けが悪くなり、ドアや窓の開け閉めが悪くなったり、つなぎ目に隙間ができて、隙間風や雨漏りが起こったりします。

つまり、人間の土台というべき足のアーチに異常が起きると、足腰のみならず、首や顎にも障害が起きてきます。

すでに、外反母趾がある方で腰や首、もしくは顎に問題がある場合は、その部分の治療だけでなく、足のアーチを改善するために靴の中敷きが必要となります。

巣鴨オステオパシー治療室

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